出張買取のトラブルと注意点|デメリットと呼ぶ前に決めておくこと

出張買取のトラブルと注意点|デメリットと呼ぶ前に決めておくこと

30秒まとめ

  • 出張買取は売れる物を買い取るサービス。値段がつかない物は残るので、これだけでは家は片付かない
  • 訪問して買い取ってもらう取引には8日間のクーリング・オフがある。ただし家具・大型家電・本・CD・DVDは対象外
  • 頼んでいないのに訪問して買取を勧めることは法律で禁じられている。査定だけを頼んだ場合も同じ
  • 呼ぶ前に「売る物の範囲」「立ち会う人」「断る基準」の3つを決めておくと、その場で迷わずに済む

実家の片付けを進めていると、着物や食器、古い和ダンス、使わなくなったカメラなどが次々と出てきます。捨てるにも費用がかかると知って、「売れないだろうか」と考える方は少なくありません。

そこで候補に挙がるのが出張買取です。自宅まで来てその場で査定してもらえるので、重い物を運び出す必要がありません。ただ、便利そうに見える一方で、「呼んでしまったら断りにくいのではないか」「相場が分からないまま安く手放すことにならないか」という不安もついてきます。

この記事では、出張買取のデメリットと起こりやすいトラブル、そして法律上どこまで守られているのかを整理します。片付けそのものを業者に頼む場合の話は実家の片付けを業者に頼む|費用の内訳と失敗しない選び方にまとめてあるので、あわせて読んでください。

目次

出張買取と不用品回収は別のサービスです

最初に押さえておきたいのが、この2つの違いです。どちらも自宅に来てくれるので混同されやすいのですが、引き受ける範囲がまったく違います。

出張買取不用品回収
やること値段がつく物を買い取る指定した物を運び出して処分する
お金の流れ受け取る支払う
必要な許可古物商許可(都道府県公安委員会)一般廃棄物収集運搬業の許可(市区町村)
売れない物家に残る引き取ってもらえる

ここで重要なのは、買取業者を呼んでも、値段のつかない物は家に残るという点です。買取専門の会社は、不用品の回収や処分を行っていないことがほとんどです。

そして実家の片付けでは、たいていの場合、値段がつかない物のほうが量としては多くなります。長年使った日用品、古びた寝具、書きかけのノート類。これらは買取の対象になりません。

つまり出張買取は、「片付けを終わらせる手段」ではなく「処分費を減らす手段」と考えたほうが実態に合います。売れる物を先に現金化し、残ったものを処分する。この順番で組み立てると、無駄がありません。片付け全体の進め方は実家の片付けはどこから?順番と費用の目安にまとめています。

出張買取のデメリットを先に知っておく

便利な仕組みですが、向かない場面もあります。呼んでから気づくと後戻りしにくいので、先に挙げておきます。

  • 家に上がってもらう必要がある……知らない人を実家に入れることになります。抵抗がある場合は、宅配買取や店舗への持ち込みのほうが気は楽です
  • その場で判断を求められる……提示された金額が妥当なのか、調べる時間がないまま返事をすることになりがちです
  • 点数が少ないと向かない……出張の手間がかかるぶん、1〜2点だけでは受けてもらえないことがあります
  • 日程の自由が利きにくい……訪問が平日のみという会社や、希望日の2週間ほど前の申し込みを勧めている会社もあります。遠方から通って片付ける場合は、ここが一番の制約になります
  • 売れなかった物の処分は別に手配することになる……前の章のとおりです

逆に言えば、まとまった量があり、家財を運び出せない事情があり、日程に少し余裕がある——この条件がそろうときには相性のよい方法です。

訪問して買い取る取引には8日間のクーリング・オフがあります

ここは知っているかどうかで安心感が変わる部分です。少し詳しく書きます。

業者が自宅などを訪ねて物品を買い取る取引は、特定商取引法で「訪問購入」として扱われます。この取引には、書面を受け取った日を1日目として8日以内であれば、契約を解除できるクーリング・オフが定められています。手続きは書面のほか、電子メールなどの電磁的方法でも行えます。

もう一つ知っておきたいのが引き渡しを拒めるという点です。クーリング・オフができる期間中は、売り主は業者に対して品物の引き渡しを拒むことができます。いったん手放してしまうと取り戻すのは難しくなるので、迷いが残っているうちは渡さない、という選択ができます。

ただし、ここには例外があります。次のものは訪問購入の規定の対象外とされていて、クーリング・オフができません。

  • 自動車(二輪のものを除く)
  • 家庭用電気機械器具(持ち運びが容易なものを除く。つまり大型家電)
  • 家具
  • 書籍、CD・DVD、ゲームソフト
  • 有価証券

実家の片付けに当てはめると、事情がはっきりします。着物、貴金属、宝石、時計、骨董品、カメラ、切手などはクーリング・オフの対象です。一方で、和ダンスや食器棚といった家具、冷蔵庫や洗濯機などの大型家電、それに本やCDは対象外になります。

実家の片付けで量として多いのは、まさに家具と家電です。量が多い物ほど後から取り消せないという組み合わせになっているので、家具や家電を売るときは、その場での返事をとくに慎重にしてください。

気をつけたい業者の見分け方とよくあるトラブル

多くの会社はきちんと仕事をしています。ただ、この分野には以前から「押し買い」と呼ばれる問題があり、ルールが整備されてきた経緯があります。知っておくと落ち着いて対応できます。

頼んでいない訪問と勧誘は、そもそも禁止されています

特定商取引法では、買取の勧誘を求めていない相手の自宅を訪ねて、買取を勧めることが禁じられています。いわゆる飛び込みの勧誘はできません。

さらに踏み込んだ点として、「査定だけお願いします」と依頼して来てもらった場合、査定を超えて売却を勧める行為も認められていません。「せっかく来たのだから」と言われて断りづらく感じる場面がありますが、断ってよいというより、勧誘してくること自体が本来はできないことになっています。

許可番号を出しているかを見る

買取を業として行うには、都道府県公安委員会の古物商許可が必要です。きちんとした会社であれば、サイトの会社概要などに「◯◯県公安委員会 第◯◯◯号」という形で許可番号を載せています。見当たらない場合は、申し込みの電話で聞いてみてかまいません。

なお、片付けを頼む業者側の許可(一般廃棄物収集運搬業)については実家の片付けを業者に頼む|費用の内訳と失敗しない選び方で詳しく書いています。買取と処分では必要な許可が違うので、混同しないようにしてください。

聞くことの多いトラブルの型

  • 依頼していない品を出すよう求められる……「ほかに指輪やネックレスはありませんか」と貴金属を探される形です。出す義務はありません
  • 「無料で回収します」と言って訪問し、買取を持ちかける……回収の話と買取の話がすり替わっている形です
  • 電話で聞いた見込み額より、当日の提示額が大きく下がる……型番の違いや傷が理由として説明されることがあります。申し込みの段階でできるだけ正確に伝えておくと、行き違いが減ります
  • その場で決めるよう急かされる……急かされたら、いったん保留にしてかまいません

困ったときは、消費者ホットライン「188」で最寄りの消費生活センターにつながります。契約してしまった後でも相談できます。

遺品を出張買取に出すときに気をつけること

親を亡くした後の片付けで買取を使う場合は、通常の不用品とは別に気をつけたい点があります。

もっとも大きいのは、相続人が複数いる場合、売る前に話をつけておくことです。遺品は相続財産にあたるため、一人の判断で売却してしまうと、後から「あれは誰に断って売ったのか」という話になりかねません。金額の大小よりも、進め方で感情がこじれることのほうが多い部分です。このあたりは実家じまいでやってはいけない失敗にまとめています。

次に、形見として残す候補を先に分けておくことです。査定の場では品物がまとめて扱われるので、迷っている物が混ざっていると流れで手放してしまいます。売ってしまえば戻りません。判断がつかない物は「保留」の箱にまとめ、査定の対象から外しておくと安心です。

そのほか、実家から出てきやすい物で扱いが特殊なものを挙げておきます。

  • 仏壇・仏具……買い取れるかどうかは会社によって分かれます。供養の手配は買取とは別の話なので、必要なら別に相談することになります
  • 刀剣類……登録証がないと売買そのものができません。見つかった場合は、まず警察署に相談してください。登録証の確認や、売らずに手元に残す場合の扱いは遺品の処分|いつから始める?捨てられない物の決め方で説明しています
  • 写真・手紙・書類……値段はつきませんが、アルバムや封筒の中から保険証券や権利証が出てくることがあります。買取の前に、ひととおり中身を確かめておくと安心です

家財の量がかなり多く、買取と処分を分けて手配するのが負担な場合は、遺品整理業者に買取ごと引き受けてもらう方法もあります。手間は減りますが、買取専門の会社に比べて査定が細かくないこともあるので、価値のありそうな物だけ別に見てもらうという分け方もできます。

呼ぶ前に決めておく3つのこと

ここまでを踏まえて、申し込む前に決めておきたいことを3つに絞ります。この3つが決まっていれば、当日その場で迷うことはほとんどなくなります。

  1. 売る物の範囲を書き出す……当日に品物を追加できる会社は多いのですが、事前に伝えておくほど段取りがよくなります。逆に「これは売らない」と決めた物は、別の部屋に移しておくと安心です
  2. 立ち会う人を決める……できればひとりで立ち会わないほうが、判断が落ち着きます。申込者と当日の立会人が違う場合は、立ち会う方の身分証が必要になります
  3. 断る基準を決めておく……「この品は売らない」「見込みより大きく下がるなら手放さない」など、線を先に引いておきます。査定額に納得できなければ断ってかまいませんし、断っても査定料や出張料はかからない会社がほとんどです

当日に必要なのは顔写真付きの身分証です。古物営業法で本人確認が求められているため、これがないと買取ができません。運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどを用意しておいてください。

会社を選ぶときに見ておきたいのは、出張料・査定料・キャンセル料が無料かどうか、対応しているエリア(離島は対象外の会社が多い)、支払いの方法あたりです。その場で現金を受け取れるところもあれば、後日の振込になるところもあります。

なお、タンスや食器棚は、中身を出さずにそのまま相談できる会社もあります。片付けてから呼ばなければ、と身構える必要はありません。むしろ引き出しの奥から古い指輪や記念硬貨が出てくることもあり、まとめて見てもらったほうが結果的に手間が減ります。

◎査定額に納得できなければ、その場で断ってかまいません。

▶ 出張買取「うるココ」で無料査定を申し込む

※出張料・査定料・キャンセル料は無料。
全国対応(離島を除く)。買取専門のため、値段がつかない物の回収・処分は行っていません。

売る物と残す物の線引きそのもので迷っている場合は、実家を処分するか、残すか。判断の分かれ道もあわせて読んでみてください。

よくある質問(FAQ)

査定額に納得できなかったら、断ってもいいのですか

断ってかまいません。多くの会社は査定料・出張料・キャンセル料を無料としています。そもそも、依頼していない売却を勧めること自体が特定商取引法で禁じられているので、その場で押し切られる筋合いはありません。念のため、申し込みのときにキャンセル料の有無を確認しておくと、より安心です。

売れなかった物は引き取ってもらえますか

買取専門の会社では引き取ってもらえないことがほとんどです。不用品の回収や処分は別のサービスになります。片付けまで一度に済ませたい場合は、遺品整理業者や不用品回収業者に相談することになります。

身分証がないと買取してもらえないのですか

必要です。古物営業法で本人確認が義務づけられているため、顔写真付きの身分証を用意できない場合は買取ができません。当日に立ち会う方が申込者と異なるときは、立ち会う方の身分証を確認してもらう形になります。

クーリング・オフはどんな品でも使えますか

使えない品があります。自動車(二輪を除く)、大型の家電、家具、書籍、CD・DVD、ゲームソフト、有価証券は訪問購入の規定の対象外とされており、クーリング・オフができません。着物や貴金属、時計、骨董品などは対象です。

少ない点数でも来てもらえますか

会社によって異なります。出張の手間がかかるため、ある程度まとまった量があるほうが受けてもらいやすくなります。点数が少ない場合は、宅配買取や店舗への持ち込みのほうが向いていることもあります。

まとめ

出張買取は、重い家財を運び出さずに済む便利な仕組みです。ただし買い取るのは値段がつく物だけで、残りは家に残ります。片付けを終わらせる手段ではなく、処分費を減らす手段として組み込むと、期待とのずれが起きません。

制度の面では、訪問して買い取る取引に8日間のクーリング・オフがあり、その期間は品物の引き渡しを拒めます。ただし家具と大型家電、本やCDは対象外です。実家の片付けで量が多いのはまさにこの部分なので、家具や家電を手放すときほど、その場での即答を避けてください。

そして、頼んでいない訪問や、査定を超えた勧誘は法律で禁じられています。断りにくさを感じる必要はありません。呼ぶ前に売る物の範囲・立ち会う人・断る基準の3つを決めておけば、当日は落ち着いて判断できます。

制度や費用は時期・個別の状況によって変わります。実際の判断は専門家や消費生活センターの窓口でご確認ください。

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