お布施の書き方|封筒の選び方・表書き・中袋・お札の入れ方を解説

お布施の書き方|封筒の選び方・表書き・中袋・お札の入れ方を解説

30秒まとめ

  • 封筒は郵便番号欄のない白無地の封筒か、奉書紙を使うのが一般的。水引は基本的に不要です
  • 表書きは「御布施」または「お布施」。下に施主のフルネームか「〇〇家」を書きます
  • お布施はお寺へのお礼なので、香典と違い薄墨ではなく濃い墨で書きます
  • 中袋(なければ封筒の裏)に「金 参萬圓也」のように旧字体で金額、住所・氏名を書きます
  • お札は肖像画が表側・上に来る向きでそろえて入れます。新札を用意するのが丁寧とされます
目次

お布施の書き方は「白い封筒・濃い墨・御布施」が基本

お布施(おふせ)は、法要で読経していただいたことへのお礼として、お寺や僧侶にお渡しするお金です。故人を悼んで遺族に渡す香典とは性質が異なるため、袋の選び方や書き方にも違いがあります。

まずは、どこに何を書くのかを一覧で確認しておきましょう。

書く場所書く内容ポイント
表面の上段中央御布施(お布施)印刷済みの封筒ならそのまま使える
表面の下段中央施主のフルネーム、または「〇〇家」表書きより少し小さめに
中袋の表金額(例:金 参萬圓也)旧字体の漢数字で縦書き
中袋の裏郵便番号・住所・氏名左下に縦書き

中袋のない封筒を使う場合は、中袋に書く金額・住所・氏名を、封筒の裏面にまとめて書きます。

香典とお布施で書き方が違うところ

同じ法要の場で用意するものでも、香典とお布施では作法が逆になる点がいくつかあります。混同しやすいところを並べると、次のとおりです。

項目お布施法要の香典(参考)
渡す相手お寺・僧侶遺族(施主)
墨の色濃い墨四十九日以降は濃い墨が一般的
袋白無地の封筒・奉書紙水引のついた不祝儀袋
お札新札が丁寧とされる新札は避けることが多い

お布施は不幸があった相手に渡すものではなく、お寺への感謝を表すものです。そのため、悲しみを表す薄墨や水引は使わないと考えられています。

お布施を包む封筒の選び方

白無地の封筒を使う

もっとも手軽で広く使われているのが、白無地の封筒です。選ぶときは次の点を確認しましょう。

  • 郵便番号の記入欄がないもの
  • 中が透けにくい厚手のもの
  • 二重になっていない一重の封筒(二重封筒は「不幸が重なる」ことを連想させるため避けるとされます)

「御布施」と印刷された専用の封筒も、文具店やコンビニエンスストア、100円ショップなどで手に入ります。表書きを書く手間が省けるので、字に自信がない場合にも便利です。

奉書紙で包むとより丁寧

より改まった形にしたい場合は、奉書紙(ほうしょがみ)で包む方法があります。奉書紙は、昔から公的な文書や贈答に使われてきた厚手の和紙です。

お札を半紙などの中包みに入れ、それを奉書紙で包んでから、表書きを書きます。奉書紙はツルツルした面が表、ざらざらした面が裏なので、ざらざらした面を内側にして包みます。

水引は基本的に不要(地域差あり)

お布施には、水引をかけないのが一般的です。水引は、お祝いやお悔やみの気持ちを表す飾りであり、お寺に不幸があったわけではないためです。

ただし、関西などの一部の地域では、黄白の水引がついた袋をお布施に使う慣習もあります。地域の習わしが気になる場合は、親族やお寺に尋ねておくと安心です。

表書きと名前の書き方

表書きは「御布施」または「お布施」

封筒の表面、上段の中央に「御布施」または「お布施」と書きます。どちらを使ってもかまいません。

「読経料」「御経料」のように、読経の代金を思わせる表書きは、お布施が対価ではないという考え方から避けるのが一般的です。迷ったときは「御布施」としておけば、宗派を問わず使えます。

名前は施主のフルネームか「〇〇家」

表面の下段中央に、施主(法要を主催する人)の名前を書きます。フルネームのほか、「〇〇家」とする書き方もよく見られます。表書きよりも少し小さめの字で、中心をそろえて書くと整って見えます。

お寺や神社へのお礼の袋という点では、地鎮祭で神社へ納める初穂料と共通する部分もあります。表書きと名前の配置の考え方は、地鎮祭ののし袋の書き方でも紹介しています。

墨は濃い黒で書く

香典(特に通夜・葬儀)では薄墨を使う習わしがありますが、お布施は濃い黒の墨で書きます。薄墨は悲しみを表すものなので、お礼として渡すお布施にはなじまないとされています。

毛筆でなくても、黒の筆ペンやサインペンで問題ありません。ボールペンは細く事務的な印象になるため、できれば避けたほうが無難です。

宗派によって迷いやすい点

浄土真宗では、お布施を読経のお礼ではなく阿弥陀如来への感謝として捉えるため、「御回向料」「御経料」といった表書きは使わないのが一般的です。表書きを「御布施」にしておけば、浄土真宗でもそのまま使えます。

宗派によって考え方の違いはありますが、どれが正しいというものではありません。お寺ごとに習わしがあるので、気になる点は法要の打ち合わせのときに尋ねてもかまいません。

中袋・裏面の書き方(金額・住所・氏名)

中袋がある場合

  • 中袋の表:中央に「金 参萬圓也」のように金額を縦書きします
  • 中袋の裏:左下に郵便番号・住所・氏名を縦書きします

お寺では後で記帳などの事務を行うことがあるため、住所と氏名を書いておくと親切です。

中袋がない場合

白封筒1枚で包む場合は、封筒の裏面の左下に、住所・氏名・金額をまとめて縦書きします。右から住所、氏名、金額の順に並べる書き方が多く見られますが、金額を右側に分けて書く見本もあり、配置には幅があります。

金額は書かなくても失礼にはあたらないとされますが、お寺側で確認しやすいよう記入しておくほうが丁寧です。

金額の旧字体早見表

金額は、書き換えを防ぐ意味から、旧字体(大字)の漢数字で書くのが丁寧とされます。

数字旧字体記入例
1壱金 壱萬圓也(1万円)
2弐金 弐萬圓也(2万円)
3参金 参萬圓也(3万円)
5伍金 伍萬圓也(5万円)
10拾金 拾萬圓也(10万円)
千阡(仟)金 伍阡圓也(5千円)
万萬通常の「万」を使う書き方もある
円圓通常の「円」を使う書き方もある

金額を旧字体に変換(中袋の書き方)

包む金額を入れると、中袋に書く旧字体(大字)の表記を表示します。

円

旧字体の書き方には流儀があり、「阡」を「仟」、「拾萬」を「壱拾萬」と書く場合もあります。どちらでも失礼にはあたりません。袋に横書きの金額欄がある場合は、算用数字で書いて構いません。

  • 15万円なら「金 拾伍萬圓也」と書きます
  • 4・6・7・8・9は、通常の漢数字のまま書くことが多いです
  • 末尾の「也」は省略してもかまいませんが、付けるとより丁寧です

金額の旧字体は、お祝いごとの袋とも共通です。ほかの数字の書き方は、中袋の書き方と旧字体の一覧でもまとめています。

なお、法要のお布施は、四十九日や一周忌で3万〜5万円、三回忌以降で1万〜5万円がひとつの目安とされます。地域や宗派、お寺とのお付き合いによって幅があるため、あくまで目安として考えてください。法要別の目安や尋ね方は、法事のお布施の相場でまとめています。

お札の入れ方と包み方

お札は肖像画が表・上になるように入れる

お札は、封筒(中袋)の表側から見て、肖像画が表を向き、上側に来る向きで入れます。複数枚を包む場合は、すべてのお札の向きと上下をそろえます。

香典ではお札を裏向きに入れる地域もありますが、お布施はお礼として渡すものなので、慶事と同じ向きで入れると考えると覚えやすいでしょう。

新札が丁寧とされるが、きれいなお札でもよい

お布施は前もって準備できるお金なので、新札を用意するのが丁寧とされています。一方で、折り目や汚れの少ないきれいなお札であれば、新札でなくても失礼にはあたらないとする考え方もあります。

新札が手に入らなかった場合は、手持ちの中からできるだけきれいなお札を選べば十分です。

奉書紙の折り方と封の仕方

奉書紙で包む場合、上下の折り返しの重ね方には、説明が分かれる点があります。お布施は不幸ごとのお金ではないとして、下側を上側にかぶせる慶事と同じ折り方にするという説明が多い一方、法要の場で渡すものとして弔事と同じ折り方にするという説明もあります。

どちらかが誤りというわけではないので、地域や家の習わしがあればそれに合わせましょう。白封筒の場合、封は糊付けしなくてもよいとされています。

書き損じたとき・準備が間に合わないとき

書き間違えたら新しい封筒に書き直す

表書きや金額を書き損じた場合は、修正液や二重線で直さず、新しい封筒に書き直すのが一般的です。白封筒は予備を含めて2〜3枚用意しておくと、書き損じても慌てずに済みます。

筆ペンや封筒が手元にないとき

法要の直前で筆ペンが見つからない場合は、黒のサインペンでも差し支えありません。封筒はコンビニエンスストアでも購入できるため、当日の朝に用意することもできます。

字に自信がない場合は、「御布施」と印刷された封筒を選び、名前だけを書く方法もあります。丁寧に書こうとする気持ちがあれば、字の上手下手を気にしすぎる必要はありません。

お車代・御膳料は別の封筒に

お布施とは別に、僧侶に足を運んでいただいたお礼の「御車代」や、会食を辞退された場合の「御膳料」をお渡しすることがあります。これらはお布施と同じ封筒にまとめず、それぞれ白封筒に表書きを書いて別に用意するのが一般的です。それぞれの表書きや相場の目安は、お車代と御膳料の書き方で解説しています。

よくある質問(FAQ)

お布施の表書きは薄墨で書くものですか?

お布施は濃い黒の墨で書くのが一般的です。薄墨は悲しみを表すもので、お寺へのお礼として渡すお布施には使わないとされています。

お布施の封筒はどこで買えますか?

白無地の封筒や「御布施」と印刷された封筒は、文具店のほか、コンビニエンスストアや100円ショップでも手に入ります。郵便番号欄のない一重の封筒を選びましょう。

お布施の封筒に金額は必ず書くものですか?

書かなくても失礼にはあたらないとされますが、お寺側で確認しやすいよう、中袋または封筒の裏に「金 参萬圓也」のように書いておくと丁寧です。

お布施に水引のついた香典袋を使ってもよいですか?

水引のない白封筒を使うのが一般的です。ただし、関西などでは黄白の水引の袋をお布施に使う地域もあるため、地域の習わしに合わせてかまいません。

金額を算用数字で書いてもよいですか?

縦書きの封筒では、旧字体の漢数字で書くのが丁寧とされます。横書き欄のある中袋であれば算用数字でもよいとする考えもありますが、迷ったら「金 参萬圓也」のように漢数字で書くと安心です。

まとめ

お布施は、郵便番号欄のない白無地の封筒か奉書紙に包み、表書きは「御布施」、その下に施主のフルネームか「〇〇家」を書きます。香典と違ってお寺へのお礼なので、薄墨ではなく濃い墨を使い、水引も基本的には不要です。

中袋(なければ封筒の裏)には、旧字体で金額を、左下に住所と氏名を書きます。お札は肖像画が表・上に来る向きでそろえて入れましょう。奉書紙の折り方や水引の有無には地域差もあるため、迷う点は親族やお寺に尋ね、書き損じたときは新しい封筒に書き直せば十分です。

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