上棟式のご祝儀袋の書き方|のし袋の表書き・水引・中袋まで解説

この記事の30秒まとめ

  • 施主が棟梁・職人さんに渡すなら、表書きは「御祝儀」または「御祝」
    「祝上棟」は施主にお祝いを渡す”招かれた側”が使う言葉で、施主は使いません。
  • 水引は紅白の蝶結び(花結び)、のしはあり
    結婚式のような格の高い袋は不要で、簡単なご祝儀袋でOKです。
  • 名前は水引の下中央に施主の姓(またはフルネーム)を、表書きより一回り小さく。
  • 中袋は表に金額(漢数字・旧字体)、裏に住所と氏名。
    お札は新札を肖像が表・上になるように入れます。
  • 金額の目安は棟梁1万〜3万円、職人さん3千〜1万円(→詳しくはご祝儀の相場記事へ)。

上棟式で大工さんや職人さんに渡すご祝儀。
「袋は何を選べばいい?」「表書きは何と書く?」と、いざ用意する段になって手が止まる方は少なくありません。

この記事では、施主が現場の職人さんに渡すケースを主役に、ご祝儀袋の選び方から表書き・名前・中袋・お札の入れ方、渡すときのマナーまで、そのまま準備できる順番で解説します。


目次

まず結論:施主が渡すなら表書きは「御祝儀」か「御祝」

上棟式のご祝儀袋は、次の3点を押さえれば失敗しません。

  1. :紅白の蝶結び・のし付きのご祝儀袋(簡単なものでOK)
  2. 表書き(上段):施主が職人さんに渡すなら「御祝儀」または「御祝
  3. 名前(下段):施主の姓、またはフルネーム

ポイントは表書きの向きです。
上棟式のご祝儀には「渡す方向」が2通りあり、立場によって書く言葉が変わります。

施主は職人さんをもてなす側(接待する側)なので、「祝上棟」「上棟式御祝」といった”お祝いを述べる”表書きは使いません。
ここを取り違えると、用意した袋が逆の立場のものになってしまうので注意してください。

立場別・表書き早見表

渡す人 → 受け取る人表書き(上段)補足
施主 → 棟梁・大工・職人さん御祝儀 / 御祝この記事の主役。労をねぎらう心づけの意味
招かれた親族・友人 → 施主祝上棟 / 上棟式御祝新築のお祝いを述べる側の言葉
(上棟と前後して新築祝いを贈る場合)御新築御祝 / 祝御新築詳しくは新築祝いの記事で

迷ったら、施主は「御祝儀」を選んでおけば間違いありません。
市販の袋は表書きが印刷済みのものも多いので、「御祝儀」または無地(自分で書くタイプ)を選びましょう。


ご祝儀袋(のし袋)の選び方

水引は「紅白・蝶結び」

上棟式は何度あってもよいお祝いごとなので、ほどいて結び直せる蝶結び(花結び)を選びます。色は紅白
結婚式などで使う「結び切り(一度きり)」とは逆なので、ここだけ間違えないようにしてください。

関西(京都など)では、お祝いごと全般にあわじ結び(あわび結び)を使う地域もあります。
地域性があるため、迷う場合はご両親や地元の方に確認すると確実です。

袋の格は「ほどほど」でよい

結婚式のご祝儀のような豪華で大きい袋は不要です。
包む金額が3千〜1万5千円程度なので、金額に見合った簡単なご祝儀袋で問題ありません。水引が印刷されたタイプの略式祝儀袋でも失礼にはあたりません。

職人さん全員分をまとめて用意することも多いので、同じ袋で枚数をそろえておくと準備がラクです。

by カエレバ

筆記具は「濃い墨」の筆ペン

慶事なので濃い墨で書きます(薄墨は弔事用)。
筆または筆ペンを使い、ボールペンや万年筆のような細字は避けるのがマナーです。

字の上手・下手より、丁寧に書くことが何より伝わります。


表面の書き方:表書きと名前

表書き=「御祝儀」 または「御祝」(施主が渡す側) 下段は施主の姓。 表書きより一回り小さく 水引=紅白の蝶結び のし(熨斗)は右上
上棟式のご祝儀袋(のし袋)の表面。施主が職人さんに渡すなら表書きは「御祝儀」「御祝」。
  • 上段(水引の上・中央):表書き=「御祝儀」または「御祝」を大きめに。
  • 下段(水引の下・中央):施主の名前。表書きより一回り小さい字で書くと全体が美しく整います。

名前は姓だけでも、フルネームでも構いません。職人さんに渡す心づけなので、姓のみで十分丁寧です。

なお、地鎮祭ののし袋とは表書きが変わる点があるので、迷ったら「地鎮祭ののし袋の書き方」の記事もあわせて確認しておくと安心です。

連名で書く場合

ケース書き方
夫婦で贈る中央に夫のフルネーム、その左に妻の名(下の名前のみ)を並べる
家族でまとめて中央に世帯主のフルネーム、左に「家族一同」または「外一同」
「○○家」として中央に「○○家」と書く方法もある

迷ったら、施主のフルネーム1名で問題ありません。


中袋の書き方:金額は旧字体で

中袋(表) 表は金額を中央に。 漢数字(旧字体)で「金壱萬円」 中袋(裏) 住所 氏名 裏に住所と氏名。 記入欄があればそこへ
中袋は表に金額(旧字体)、裏に住所・氏名。市販の袋に記入欄があればそこに書きます。

中袋(中包み)には、入れた金額と贈り主が誰かを記します。

  • 表(中央):金額。漢数字(旧字体)で「金○○圓」と書く。市販の袋に金額記入欄があればそこへ。
  • 裏(左下など):施主の住所と氏名。記入欄があればそこへ。

旧字体は改ざん防止のための慣習で、略式の漢数字でも構いません。
上棟式で使う金額の範囲をまとめておきます。

金額の旧字体 早見表(上棟式でよく使う範囲)

金額正式(旧字体)略式でも可
3,000円金参仟円金三千円
5,000円金伍仟円金五千円
10,000円金壱萬円金一万円
15,000円金壱萬伍仟円金一万五千円
20,000円金弐萬円金二万円

「円」は「」と書いてもOK。「也(なり)」は高額でなければ付けなくて問題ありません。

棟梁・職人さんへの具体的な金額の決め方は、別記事で詳しく解説しています(→上棟式のご祝儀の相場へ)。


お札の入れ方と、袋の閉じ方

  • 新札を用意します。
    慶事は「この日のために準備しました」という意味で新札が基本です(用意できなければ、なるべくきれいなお札を)。
  • お札は肖像が表・上になるように入れます。
    中袋の表(金額を書いた面)とお札の表をそろえると覚えるとラクです。
  • 中袋を上包みに戻すときは、水引を外さず、下から差し入れて戻すと袋がよれません。
    水引は一度外すと掛け直しが難しいので、お金と記入を済ませてから戻しましょう。
  • 上包みの裏の折り返しは、下の折りを上にかぶせるのが慶事の包み方です(弔事は逆)。
    地鎮祭ののし袋と同じ向きなので、迷ったら「地鎮祭ののし袋の包み方」の記事も参考にしてください。

渡し方とタイミング

ご祝儀は、式の流れの中で施主から直接手渡しします。
一般的なタイミングは次のとおりです。

  • 上棟の儀・施主挨拶・乾杯のあと、直会(なおらい=会食)の前後
  • 全員分を棟梁にまとめて渡す場合と、一人ひとりに直接渡す場合がある(棟梁経由が多い)
  • まとめて渡すなら、棟梁の分を一番上にして重ねる

渡すときは「本日はありがとうございます。
これからよろしくお願いします」と一言添えるだけで十分です。

なお、当日の人数は仕出し弁当の手配にも関わるため、事前に施工会社へ職人さんの人数を確認しておくと、袋の枚数で慌てずに済みます。


よくある質問(FAQ)

表書きは「御祝儀」と「御祝」どちらが正解?

どちらでも問題ありません。
施主が職人さんに渡す心づけなら「御祝儀」、お祝いの気持ちを前面に出すなら「御祝」。市販の印刷袋もこのどちらかが多いです。

ぽち袋(小さい袋)でもいい?

3千円程度の少額を渡す場合は、小さめの祝儀袋やぽち袋でも失礼にはあたりません。
ただし棟梁にはきちんとしたご祝儀袋を用意するとバランスが取れます。

新札が間に合わない。

折り目の少ないきれいなお札で代用できます。
当日までに銀行・ATMで両替しておくのが理想です。

のし袋に金額や名前を書かず、現金だけ渡してもいい?

誰からいくらか分からなくなり、職人さん側も整理に困ります。
中袋に金額と氏名は必ず記入しましょう。

そもそもご祝儀は必要?最近はやらない人も多いと聞く。

上棟式自体を簡略化・省略する家も増えています。
やる・やらないの判断は別記事にまとめました(→上棟式はやらない人が増えている?省略する場合の判断基準と注意点へ)。


まとめ

  • 施主が職人さんに渡すご祝儀袋は、紅白・蝶結び・のし付きを選ぶ。
  • 表書きは「御祝儀」または「御祝」。「祝上棟」は施主にお祝いを渡す側の言葉なので使わない。
  • 下段に施主の姓(またはフルネーム)を一回り小さく。
  • 中袋は表に金額(旧字体)、裏に住所・氏名。お札は新札を肖像が表・上に。
  • 渡すのは式の流れの中で。棟梁にまとめて渡すことが多い。

袋の準備が整ったら、あとは金額を決めるだけです。
棟梁・職人さんへの相場は「上棟式のご祝儀相場はいくら?棟梁・大工さんへの金額目安を解説」の記事で確認してください。

新築祝いでのしを贈る場合の書き方は「新築祝いののしの書き方」でも解説しています。

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